農園日記

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9月19日より9月25日までの1週間、朝倉市・東峰村・日田市の物産展が開かれており、
私達の梨を販売していただいております。
お近くに来られた際にはお立ち寄りください。
また、岩田屋のほうでも朝倉フェアとして朝倉の旬のものを販売しております。

販売の様子です。初日は販売のお手伝いをしました。
先月の台風5号はそれましたが。今回の台風18号は、950hPaと強い上に、まともに九州へ上陸の可能性があります。今収穫できる、豊水とあきづきを急いで収穫をしています。

毎回、台風については恐ろしいと書いておりますが、台風が来て被害がでると、ご注文をいただいた梨も出荷できなくなりますし、1年分の苦労が無に帰することなります。何度も台風には苦しみを与えられておりますが、天候や自然の恩恵や影響にて成り立っている農業ですので、台風も自然の一部ですので仕方ない面もあります。
しかし、豪雨災害で被災されたところはやっと復旧が始まったばかりですので、更なる被害が出ないことを祈るのみです。

最近の台風は以前と比べて異常に強くなっている気がします。また、7月の豪雨災害も集中して雨が降るのは、熱帯地域のスコールにも似ております。台風の強力化や熱帯化が進んでいるのは、地球温暖化の影響が大きいと専門家も警鐘を鳴らしていますし、地球環境のことを普段から考える必要があるのかもしれません。


台風18号進路予想図:気象庁資料 
お米や梨を納めている保育園の園児さんが梨狩りに来てくれました。
みんな元気一杯で梨狩りを楽しんでいて、むいた梨を出すと、「うまい」、「おしいしい」と喜んでくれました。

また、全員で声を合わせて「ありがとうございました」や災害に対しても「頑張ってください」と声援をいただき、こちらが元気をいただきました。

久々に梨園がにぎやかになりました。

子供達には農業に触れてもらうことで、すぐにはわからないでしょうが、農業や食や環境に興味を持ってもらうきっかけになればいいなと思っております。このような交流を少しずつ続けたいです。



梨の成長、取り方の話をしています。みなさん、きちんと聞いてくれました。


梨狩りの様子です
あの豪雨災害より2ヶ月が経ちました。
 豪雨災害の片付けや引越し、地域の復興活動、そして梨の収穫と、あっという間に時間が過ぎました。なかなか思う様に地域の復旧作業や農作業ができないこともあり、またデリケートな部分もあり復旧・復興が進まないところもたくさんあります。

先日、国土交通省が仮設の応急処置・仮設砂防ダムや工事用道路の建設などの説明会がありました。仮設工事だけでも5年から10年、本復旧はそれ以上の時間が必要だと説明があり、農地回復もそのくらいの時間が必要となるとのことでした。この5年から10年以上というのは杷木地域の農業にとって致命的な時間であり、高齢化の地域で、また、農業ができない状況がそれだけ続くとその後誰が農業をするのか。地域の(農地の)復旧、その後の農業に不安を抱きざるをえませんでした。
それだけ大きな災害なのです。

これからどう地域の問題(少子高齢化・住民流出・離農など)にあった復旧・復興していくか、問題は山積しています。

私は農業方面から行政や地域に働きかけをし、この問題に力を入れたいと思っております。

山はいたるところで土砂崩れが起こっています。この土砂や木々が川に集まり流れ込みました。



元の赤谷川:国土交通省が川道復旧の為、土砂を掘っています。元の護岸の天端が見えていて、かなりの土砂が流れてきたことがわかります。以前の川底から護岸の天端までは約4mほどありました。



仮設堤防:土嚢などで仮設の堤防が作られました。これで2次災害が防げます。
(ここは、手前に柿畑、ブドウ畑と田んぼがありました)
幸水梨の収穫が一段落しました。
そして豊水梨の収穫をはじめました。8月30日位から本格的に豊水梨の出荷を
始めます。今年の豊水梨は甘みと爽やかな酸味の調和が良いです。

心配しておりました。稲も嬉しいことに穂と花をつけました。数量は減るとは思いますが米の収穫はできそうです。川水のポンプアックや水の運搬をした甲斐がありました。

昨日は地元有志にて福岡市近郊にて杷木地域の被災した小学校や児童の為に募金活動を行ってきました。たくさんの方から募金をいただき、暖かいご支援や気持ちに感謝し、私達も元気や復興へのやる気をいただきました。

 
稲の穂(花):川水のポンプアックや水の運搬、時々の雨のおかげで穂ができました。数量は減るとは思いますが米の収穫はできそうです。


収穫前の豊水梨:豊水梨の収穫を始めました。 
 先日よりの灌漑用水について、台風明けに水路の土砂を取り除くことになっており現地確認があったのですが(梨の収穫で出席できず)、沢(土石流の後)やライフライン・県道の復旧工事(県担当)、と重なり沢の水を水路に引くことができないとの結果になったそうです!
 河川は国、小さい沢や道は県、そして市、それぞれで決められた場所の復旧工事をしており、横のつながり、連携が取れていないのにびっくりしました。ライフラインの優先とそれぞれの復旧エリアがあるのでしょうが、今回のような事が無いように、連携をしっかりとった復旧をしていただきたいものです。
 結論として、2転、3転しましたが、灌漑用水は来ない結果となりました。連絡を受けたとき、希望を持っていただけにショックは大きかったです。それでも、自己努力はしていきます。

 
毎日、川から水を汲んで田んぼにもって行ってます。適度な雨が降って欲しいものです。


幸水梨:だいぶ量が採れるようになりました。 
まずは台風が直撃が無かったので一安心です。

台風対策は風で揺れる梨の実の傷を防ぐために、枝などにガムテープを張ったり、収穫をいそいだりの対策をしていました。

対策の映像・記事(NHKニュース)

http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170804/5755111.html


今回はそれましたが、9月・10月までは台風が来る可能性があるので油断はできません。
迷信ですが、初夏に蜂の巣が上のほう屋根近くにできていたので今年は台風があまり
来ないのではと思っていました。

緊急避難指示も解除されましたので、今日も収穫・出荷を頑張ります。


梨畑:毎日少しづつ収穫をしております。
8月1日、2日と熟れたのを少しづつ収穫しておりましたが、今日より本格的に収穫を始めました。大雨災害がありましたが、日照時間自体は多く、糖度のある梨に育っております。順次発送してまいりますのでよろしくお願いいたします。


幸水梨:お盆まで順次収穫していきます。

朗報が1つ入りました。先日からの灌漑用の水問題。昨日、流された水路の取水口や水門にて市の担当者と協議とお願いをいたしました。その結果、川の水をポンプアップするのではありませんが、水路の土砂撤去をして山から流れる沢の水を集めて水路に流すことになりました。水量は少ないですが、水が来ることになりますので、稲は生き残ることができます。本当によかったです!


ですが悪いニュースもはいりました。台風5号です。予報では6日当たりに九州へ上陸の可能性があるとのこと。今の時期台風が来て被害がでると、ご注文をいただいた梨も出荷できなくなりますし、1年分の苦労が無に帰することなります。そして、大雨で被災されたところも更なる被害が予想されます。台風は本当に来て欲しくないです。


台風進路予想図:米軍資料 
まず、先日の対策の結果からご報告します。

①井戸を掘る→県内10業者以上にお伺いしましたが、水道断水で井戸掘りの依頼が多く、最速でも9月にしかほれないとのことで、稲の水がいる時期には間に合いません。

②水を川で汲みタンクに入れ、トラックで運び田に流す。→少しずつですが水を入れております。確実ではありますが、面積の限界があり、これだけでは田んぼが10a程度しか守れません。

お手上げ状態です。水路の水について組合では水はあきらめるとなっていますが、有志で再度、水路に水を引くことを考えております。これに賭けるしかありません。


さて、梨のほうですが幸水梨の収穫がいよいよとなります。
昨日、園を見ましたが一部収穫可能な梨がありました。今年は大雨災害がありましたが、日照時間自体は多く、糖度のある梨に育っております。予定通り、明日8月1日より収穫を開始します。(最初は量が取れません、本格的な出荷自体は5日あたりからとなります。)もう少しお待ちください。

本年も幸水梨をよろしくお願い申し上げます。



ダンプにタンクを載せて、せっせと水を運んでいます。梨の収穫が始まると、水運びも
難しくなります。


収穫間近の幸水梨:この梨はだいぶ色付がいいです。
水路の水が来ない、田んぼを守るため対策を練りました。
川近くの田んぼはそのまま川からのポンプアップしますが、残りの高台の田んぼ50aが問題です。

対策
①井戸を掘る(掘って水が出る補償はありません)
②水を川で汲みタンクに入れ、トラックで運び田に流す。

結論から言うと①、②両方をすることにしました。
①はボーリング業者を探しています。②は今日、実験をし2トンダンプに1kリットルタンクを2個つみ2回、合計4kリットル流してきました。時間は1回の運搬・放水に約30分の時間必要で、2回で1時間かかりました。この2回で潤った面積、わずか2a・・・・・。
全面積を潤させるのにを50回運搬しなくてはなりません。その間にも蒸発や浸み込むので、それ以上となります。

今回の大水害では水の恐ろしさを痛感しました。また、停電断水での飲み水の大切さを知り、そして稲を育てるための水の確保の大変さと大事なことを実感しました。
これまで、普段は普通に水がある生活・栽培でしたので気にしてはいませんでしたが、水の重要性が今回、身にしみてわかりました。


田の現状:ひびが入りこのままでは枯れてしまいます。対策を急がなくては。
杷木地域では、いまだ捜索が続いており、復旧はまだまだ始まったばかりです。被災された方々が多くいらっしゃいますので、大変心苦しいのですが、できる限りの配慮をしながら、これからの地域のこと、農業や農地のことを考えていかなければなりません。被災し地域を離れる方々、高齢化、農地復旧による費用負担など、この杷木地域の農地・農村の風景を再生するためには問題が山積しております。そして先日、水路組合にて堰や取水口・水路が崩壊し、灌漑用水確保をどうするかという会合が開かれました。市に働きかけ、川水をポンプアップし少しでも生き残った田畑を生かそうと提案をしましたが、残念ながら、負担の大きさに、組合では今年の稲をあきらめるという方向性が出てしまいました。地域の田が枯れていくのを見るのはとても辛いことです。
 私たちはいつも「今後も、この豊かな自然と田圃の風景を次世代にもつなげられるよう農業へ取り組み、みなさまに安心して食べていただけるために、農薬や肥料、作業内容など生産現場の見える環境づくりを行っていきたいと考えています。」とお伝えしております。何年かかろうが、この地域の再生・みどりあふれる豊かな風景を取り戻すために尽力してまいります。
 どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。


田の風景:水路の水は来ませんが、自己努力で田を維持していきたいと思います。
私たちの地域でも復旧・復興が少しづつですが始まっております。
しかし、今日の段階で朝倉市では5人の方がいまだ行方不明となっており、自衛隊・警察・消防の懸命の捜査が続いている状態です。

捜索のほかに、被災された方々への支援・生活再建を緊急的に対応しなければなりません。そして農作物への対応です。先日も書きましたが水路・取水口崩壊のため灌漑用の水が田畑に来ていません。梅雨もあけ、これから雨が降らないと枯れてしまい、水路流域は稲作が全滅の恐れがあります。(約20ヘクタール)

 水利組合の方々にポンプアップでの揚水をし、現在災害から生き残った田畑を残すための働きかけをしております。可能性がある限り地域の田園風景を残したいと考えての動きです。しかし問題もたくさんあります。費用と管理の問題です。
 赤谷川は川の氾濫や土砂崩れにより大量の砂が流れております。水と一緒にその砂を吸い込み流す恐れがあり、浚渫しないと水路が埋まってしまう可能性があります。また、ポンプを設置・運営するためのランニングコスト、小さな水利組合ではまかなうことができるか未知数です。そのような問題を抱えながら明日会合が開かれ方向性が決まります。

ぜひとも、いろいろなところにも力を借り、水利組合がひとつとなり、諸問題の壁を超えて、地域の田畑を守りたいと思います。


元水路取水口付近:取水口・水路は埋まっています。

元水路取水口下:捜索がまだ続いています。

元取水口より300m下流:ここまで埋まっています。この下流3箇所の崩落があります。

アパート:泥出し、家財道具の処分・片付けが一通り終わることができました。(農園は少しの被害、作業場・実家は被害がありませんでした)
7月5日から赤谷川の大水害により灌漑用水路の取水堰や取水口が完全に無くなり、また、水路自体が複数個所破損し稲生育に必要な水が水田まできておりません。

梅雨も明け、このままだと、数日で稲が枯れてしまいます。水路は当分使用ができないので、直接、川より水をポンプアップし確保しました。高低差もあり、泥水の上、砂がたくさんあるので、ポンプが故障しないように難しい作業となりました。

ホースを買ってきて、繋いだり悪戦苦闘の末3時間の作業でやっと水を送り出すことができました。

この水路流域の田畑の面積は約40ヘクタール、早期の復旧、仮設での水確保が望まれます。



赤谷川から直接水をとります。砂をかまないようにするのが難しいです。
写真のポンプ設置の場所は元々、梨畑があり、土砂で約3m堆積、埋もれています。

田の横は大水害により大きな被害がでており、まだ復旧に取り組みができておりません。

川より田まで、高低差約7m、ホース距離70mです。

10アールの田を潤すのに2時間30分ほどかかります。
今日は梨畑に大雨で流れ込んだ、瓦礫をかたづけました。
一部、大きな流木は人力では取り除けないので後日おこないます。

かたづけていると、写真や仏壇・家具・建具・建材の一部、生活用品があり、
上流では数十件の家屋が流失しておりますので、改めて大災害の恐ろしさを感じました。
1日かけてやっと終わることができました。明日は田の瓦礫をかたづけます。


梨畑のなかは運搬車と一輪車で瓦礫を集めます。

運搬車から軽トラックに載せ代えて、災害ごみ集積所へ運びます。

軽トラックで5台分の瓦礫がありました。
7月5日からの大雨の状況について、
時間が経つにつれ、被害の状況もわかってきました。

赤谷川の大水害により灌漑用水路の取水堰や取水口が完全に無くなり、また、水路自体が複数個所破損し
イネに必要な水が田まで来ないことが予想されます。最悪の場合は今年の米の収穫はなくなる可能性があります。

朝倉・杷木地域をはじめ、東峰村・日田市の甚大な被害に、今後の復旧についてどのようになるか非常に心配です。
また今後のこの大災害に加え、少子高齢化のこの過疎地域が復興するには、個人・地域のみならず多くの力が必要になると思います。これからは頑張り、再び私たちの地域に田園風景を取り戻したいです。



梨畑:川の水が畑に流れ込み瓦礫がのこりました。

梨畑の周辺:青いネットのところが梨畑です。周囲は濁流にのみ込まれました。

田からの被害写真:赤谷川の氾濫の後です。田園・家屋・堤防すべて土砂に流され、埋まりました。

畑へ行ける唯一の橋:瓦礫に橋が埋もれています。この橋以外は流失しました。
今年も田植えが無事に終わりました。
10月の収穫まで水管理や・除草作業などをして
稲を大事に育てていきます。








台風12号は急激に勢力を弱め、九州に上陸しました。ここ朝倉市では風もあまり無く、雨が逆に良い潤いとなりました。
ご心配をしていただいた皆様、被害はございませんでしたので報告させていただきます。

台風12号が北部九州へ上陸しようとしております。私たちの農園もこのままの進路の場合、被害が予想されます。
胸中穏やかではありません・・・・。

以前も書きましたが、この台風直撃が農家にとっては一番の痛手です。
1年間育てた作物が一瞬で落ち、商品価値がなくなるのですから、私たちの1年間の努力が水の泡になるのです。そうならないためにも、昨日より「豊水」「あきづき」の熟しているものを急いで収穫しております。しかし、「新高」・「新興」・「日迎」は熟していないので収穫はできません。
後はなるべく台風が来ないように祈るだけです。

豊水の収穫
豊水の収穫を始めました。
今年は雨不足で玉が小さい感じがします。ですが甘みは良く、早速、糖度検査をしたところ平均でも13~14度の糖度が出ました。なんと、15.7度が最高でした。梨は11度以上が合格ですので、今年は甘い梨ができております。

豊水梨は、味見も幸水と同じように甘味が強く、水分豊富で、果肉がやわらかいのですが、少し酸味を含んでおり、後味がさわやかですので、のどを潤したいときなど、お召し上がりください。お届けの時期は8月下旬から9月までとなります。
36.5度
毎日、酷暑が続きます。皆様、熱中症などお体にはお気をつけください。
お昼には36.5度、体温と同じです。
梨畑は頭上に葉っぱがあり、木陰ではありますがこの温度は大変です。
それもこのところ毎日です。こんなに晴れると夕立が欲しいものです。
そろそろ灌水もしなくてはいけなくなります。

収穫は順調に進み、幸水梨は半分以上収穫を終えました。

この暑さのなかでキンキンに冷えた幸水梨は最高です。
10時と3時のお茶では毎日食べています。甘くてみずみずしく美味しいです。